


雪割草は品種改良によって驚くほど鮮やかで豪華な花にかわりつつあります。
宝石のような花を毎年咲かせる山野草として、
初心者からマニアまで虜にする雪割草の魅力をご紹介します。


雪割草は、キンポウゲ科ミスミソウ属(Hepatica)に分類される宿根草の総称です。直径2.5〜3.5p程の可愛らしい花を早春に咲かせます。
一般的に、サクラソウ科サクラソウ属のユキワリソウ(Primula modesta)と区別するため、「雪割草」と漢字で表記されています。園芸学上でいう「ユキワリソウ」はサクラソウ科のPrimula modesta を示し、その他紛らわしい名前には、セイヨウユキワリソウ Primula farinosa などもあります。
雪割草の原種は、日本に自生するオオスミソウ、ミスミソウ、スハマソウ、サクラソウの4種の他、海外に9種、合計13種が報告されています。


一般的に多くの雪割草は、葉柄(葉の茎)、花茎(花の茎)が赤茶色をしています。ところが、この部分の赤茶色の色素がなくなったものがあります。即ち葉、葉柄、葉茎がすっきりとした緑色になったもの。そういった固体を園芸的に「青軸種」とよんでいます。
また青軸種に対し「ドロ軸種」・「無毛種」等があります。「青軸種」は鑑賞的にすっきりとして上品で好まれています。また自然界では、数少なく珍重されています。「無毛種」は「青軸種」の中でうぶ毛がなくなってつるつる光って見える固体。極めて珍しく、また鑑賞的にも得にすっきりとしてとても美しく人気があります。
青軸種の花色は、普通は純白です。(素心)しかし、雪割草では青軸有色花、特に近年では青軸無毛有色花が人気の的になっています。


花弁は、おもに6〜8枚の一重咲きで雄しべと雌しべがあります。花色は、紅系、紫系、白を基本色として、その他に、緑色、黄色、サーモンピンク色などもあり、さらに各色の中間色があります。
そして、バラエティーに富んだ模様は雪割草園芸の見どころです。
吹掛模様、網目模様、点模様、フクリン模様、中透け模様、地合模様、玉斑模様、縞模様、底白模様などがあります。花弁の形は、細長いものから幅の広いものまであり、花弁にすき間のない丸い花が人気です。まれに少数弁の花や50枚にも及ぶ多弁花もあります。
これらの要素が組み合わさり、幾千、幾万もの美しい姿を創り出しています。


雄しべが花弁化し、まっすぐに伸びながら雌しべをとり巻く咲き方。
花弁が二段重ねになるタイプのセミダブルで、雌しべは正常です。色対比の美しいものは特に人気があり、同時に、二段弁がきれいに整っているものや二段弁の重なる量が多いものに人気があります。
八重咲作出の育種親にも用いられます。


外側から、花弁、弁化した雄しべ、弁化した雌しべと三段重ねになる咲き方。
雌しべは葉状に弁化し、雄しべはヘラ状または葉状に弁化しています。
個性的な迫力があり、マニアックな魅力があります。近年は明るい緑色の三段弁を持つ、色バランスがきれいな三段咲も登場し注目されています。


雄しべが美しく湾曲しながら弁化した咲き方。
湾曲した花弁を丁子弁と言い、緩やかにカールするものから細かく捲込むものまで形状は様々です。
雌しべが正常なセミダブルであり、この点では二段咲と同じですが、花弁の形状の違いや、また遺伝的にも相違している事などからも区別しています。


中央の花弁が波打ちながら力強く持ち上がる咲き方。
雄しべ、雌しべともに花弁化したフルダブルが大多数ですが、中には正常な雌しべが残っているものもあります。
咲き進むにつれて中央の唐子弁が盛り上がってくる特徴があり、盛り上がりが大胆なものほど良いとされています。


オシベが完全に無い、又は退化傾向にあり、メシベが映える咲き方。
すっきりと見え、清楚な印象をあたえる。
まさにその名前から連想させる女性の様な可憐で美しさを輝きだす品種です。


雄しべ、雌しべとも完全に花弁化したフルダブルで、花弁が素直に伸びて開く咲き方。
まさに未来へと架け橋をかける様な容姿を見せております。
最も華やかで人気があり、花弁数の多いものほど良いとされています。その色鮮やかな紅色は男女問わず好感を与えるでしょう。
また丸く盛り上がる咲き方はかわいらしく特に好まれています。近年は育種による模様入りの千重咲も登場し、新しい流行の兆しがうかがえます。
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